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ShorTrip
「ShorTrip」とは「Short Trip」を短く言っただけの造語です。
ここではその名の通り「些細な旅」をテーマとしてお届けします。

 第6回 2004年11月某日 「都電・玉電の保存車両を訪ねて」

その日は朝から陽気で、ぽかぽかとしていた。
今回は本当に足の向くまま、気の向くままに、文字通りぶらぶらと散策することに・・・。

このときは特にテーマも何も決めてなかった。
東急世田谷線 宮の坂駅に置かれている、元江ノ電600型。

これも更に経歴をたどれば、昭和44年まで東急玉川線を走っていた80型104号であり、台車に至っては、大正時代に造られたものとのこと。

江ノ電では、現在江ノ島に保存されている651号(第1回参照)とコンビで活躍していました。
正面側の目の前は階段と柵が・・・。
向きを逆にして欲しいと思うのは私だけではないはず。
ここから電車には乗らず、東へゆく道路を歩くことに
まっすぐ行くと見えるここは「豪徳寺」。
その先にある「世田谷城址公園」。
最後の紅葉をみることができた。

ここで右折し、まっすぐ進んだ先にある上町駅から
一気に三軒茶屋へ。
田園都市線に乗り換え、次の池尻大橋で下車。

ここには、かつての玉川線の大橋車庫があったところで、バスの営業所があるはずが、工事中・・・。
中央環状線の工事のためだという。
どうも環状線は地下に建設されるらしい。

バスの営業所は跡形もなくなっていた・・・。
当時の面影を残すのは、近くを流れるこの目黒川だけなのか・・・。

葉っぱは殆ど落ち、早くも冬支度を始めている。
ここから地下鉄を乗り継ぎ、いきなり池袋へ。

ここ、東池袋四丁目(サンシャイン前)から都電荒川線に乗ることに。
大塚、王子を通り越し、やってきたのは荒川車庫前。

駅の目の前は出発準備中の都電が並んで出番を待っていた。
車庫の辺りをぐるっと回る。

柵越しに、留置中の都電が見える。

懐かしい黄色の車体に青帯の都電7500型。
当時の面影を残す貴重な車両であるが、車体の錆が思ったよりも良くない。
その隣にある、見慣れぬ電車。

昭和20〜30年代の都電全盛期に、銀座通りを走っていた5501号車。
系統番号「1」の花形電車だった。
かなりの高性能車であったらしいが、こちらも状態は見た目より良くなさそうだ。
ここから、隣の荒川遊園地までは歩くことに。

荒川線は道路と並行してしており、その為踏切も多いです。
荒川遊園地に保存されていた都電6152号。

最近まで荒川線でイベント車として活躍していた。愛称「一球さん」。
車番下の大きなライトと、金太郎の腹掛けのような塗装が特徴。

リニューアルされたばかりなのだろう、状態は非常によい。停留所(尾久町六丁目:今の荒川遊園)も復元されていた。
(園外の柵越しに撮影)
再び荒川車庫前まで戻ります。
丁度折り返してくる王子駅前行きに乗ります。
乗って2、3駅ほどで終点なので、乗客は私ひとりだけでした。
王子駅から飛鳥山を登ります。

途中の歩道橋の上から、湘南新宿ラインの列車を撮影。
飛鳥山公園にて。

こちらにも都電が保存されているんですが、状態がなんとも・・・。

先ほどの荒川遊園とはえらい違いです。
ガラスも一部破損の上、ドアが無くなってたり曲がってたり。

2005.6、その後、このようになっていました
よじ登って車内を撮影。
座席や運転台などは残っていたが、いかんせん状態は宜しくない。
同じ公園に保存されていた、蒸気機関車「D51」

蒸気機関車も公園とかによく保存されているが、元々頑丈な造りなのだろう、保存状態は都電よりは良い。
飛鳥山へ。
ここからは早稲田方面へ。

写真は王子駅前への併用軌道に向かう三ノ輪橋ゆき。
秋の日はつるべ落とし、などと言いますが、午後4時をすぎると急に暗くなり、気温も一気に下がります・・・。
大塚駅前のひとつ先、向原にある児童公園で見つけた蒸気機関車「C58」

周りは柵に囲まれ、撮影しづらい状態ではあるが、機関車の状態は良さそうだ。

公園では子供達がサッカーをしていました・・・。
もうすっかり暗くなったので、今日はここで終了。

今回都内を歩いてみて、公園などで使われなくなった電車や蒸気機関車を結構見つけることができた。しかし殆どが保存開始からずいぶん時も経ち、状態は決していいものばかりではないこともわかった。
状態の良いものは、いつまでも大切にして欲しいし、そうでない車も、一日でも長く保存してもらえるよう、大切に扱って欲しい、そんな風に思った。

この企画は意外と面白くなりそうなので、またやろうかな。

to be continued・・・

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